拾遺


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...... 2007年12月07日 の日記 ......
■ 読書   [ NO. 2007120701-1 ]

「イルカの歌」 カレン・ヘス著 金原瑞人訳 白水社

 

メルヘンに似てメルヘンに落としどころをつけない物語

 

あるときアメリカ領の南の孤島で不思議な少女が保護される

救出者から逃れるその足取りは揺れる地面を歩くように覚束無い

そして人語を解せず、全裸の体表にはフジツボのような貝が付着していた・・・・

 

彼女は物心付いたときからイルカ育てられ、イルカとともに育った

オオカミ少女ならぬ

「イルカ少女」だったのだった。

 

早速回りの人間たちは彼女(ミラと名づけられる)の人間社会への復帰のための

教育を始める。

ミラは、イルカ独特の好奇心で、「親」から離された寂しさはあるものの

早速言葉をおぼえ、会話を覚え、歌いたい、といってリコーダーを与えられイルカアレンジした人間の音楽

をおぼえていく・・・・

教育施設のなかには自閉症の少年ジャスティン、本当のオオカミ少女シェイ、などがいる。

ミラはそんな少年少女たちと「イルカ」語で交流をする。

そして、この政府の保護私設のなかで「人間のようにふるまう」遊びが上手になればイルカのかあさんのところにかえる

と無邪気にかんがえているミラ。

 

このまま人間社会に帰っていくのか、と思われたとき

一通の手紙が届く

ミラの「本当の両親」と思われる人物からの手紙だった

「両親」はキューバに住んでおり、国情ゆえに会いに行けない、とミラに伝える

ミラは愕然とする

 

あいたい者にあえない不条理を当たり前に語るその不条理

きまりごとが人を縛る

きまりごとが人を不幸にする

では何のためのきまりごとなのか

 

 

海に帰りたい

このまま人間になってしまっては海に戻れなくなる

 

ミラは拒食症になって倒れてしまう

 

そして・・・・

 

まさかのラスト

 

 

 

終始ミラの視線で語られる文章はみずみずしい。

良い小説でした。

オススメ

 

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