「沖縄の神話と民俗 おもろさうしのふるさと考」 鳥越憲三郎著 太平出版社 タイトルまんまの本です 沖縄の失われつつある伝統と民俗、歴史。 おもろというのは伝承歌であり巫女の宣託を歌にしたものであり戯れ歌であり 要するに歌にオモロ=ウムイ=思いをのせて歌う一種の呪でもあるわけです。 オモロは17世紀以降琉球が薩摩藩の支配を受けてよりのち、言論弾圧のため歌を残すのが禁じられ 歌唱集などの書物も焚書されたそうです。 よって、オモロ、といえば16世紀前後までに制作された歌であるとのこと こういう歴史って弾圧された側の沖縄の子どもや弾圧した側の鹿児島県の子どもは習うんでしょうか (私はアイヌ民族を弾圧して差別した移住民の子孫ですが、アイヌ民族弾圧と抵抗運動の歴史を小学校の社会科で習いました。今考えるとリベラルな学校だったなあ) 星野マンガ「ヤマタイカ」で全国区になった(と、思う)久高島の風習で興味深いものを一つ 古来久高では婚礼は親同士が決めるものであったが、そこはそれ抜け道があったらしく 嫁になる娘は昼は逃げる権利を有していた(夜捕まれば逃げられないで婚姻成立 うひゃー) ので、昼は女友達の家を転々とし、夜は男子禁足の聖地“御嶽(うたき)”に身を潜めた 逃げて逃げて逃げまくって久高の歴史では逃げに及ぶこと9年(!)というバッケンレコードが記録に残っているそうです かなりイヤな婿だったようですね; もはや嫁取りとか結婚とかいうレベルを超えてサバイバルと言っても差し支えないですね、これは 一度とりあえず結婚して、やっぱヤだから離婚する、とかいう妥協案はこの時代存在しなかったんでしょうか ところでこの「花嫁が逃げる」という行為はある種の儀式化されており、憎からず思いあう仲でも先ず花嫁が逃げまくれ、花婿がようよう探し出し、想いかなって結ばれるというシュチュエーションをとったとか (私はこれをツンデレ婚、と名づけました^^) 花婿が花嫁探しに不熱心だと、情愛が薄い、などと謗られたそうです。 久高島は巫女の島、王に仕える由緒高い巫女たちを出してきた島なので女上位なのかもしれません。 実際、矜持高く育てられた娘たちは気品の高い美形が多かったそうです。 このツンデレ婚、もとい奇習はじつに戦後になっても痕跡をとどめたとか。 久高島は潮流の激しい海の難所に浮かぶ島であるが故、他島との交流が少いためこのような風習が残ったのではないか、とは著者の説でした^^ 神子(みわこ)さんよく遠泳で隣の島に泳いでこれたなあ・・・・・ |