「敵役」 宮本徳蔵著 集英社 短編集でした。 この作者さんの本初めて読みました。 表題作より江戸時代の奇行の画家蕭白を主人公にした「子鬼図」がなんとなく読ませる。 奇行の画家、蕭白はさる家の一人娘に手を付けてはらませ、いわば江戸払い同様の風来画家であるがもって任じる実力と奇行で誰も寄せ付けないが、底知れぬ魅力がある、と設定されている。 (個人的には側にいれば迷惑なタイプだが、野次馬で見ている分には愉快なタイプだろう) そこに、私娼同然に身を落としたかつて契った女と、女が産んだ子供の消息を聞き知り、探し当てて、知り合いの家に家族三人が身を寄せる。 だが、この主人公に安楽な家庭生活なぞ身に付くはずも無く、また家族を捨てて風来の虫が疼きだす、そして・・ と、いった内容。 女的に突っ込みたい部分もあるものの、男的にはこれはこれでありなのかな。 芸術か人倫かというテーマを後日譚として語った物語。 どっかでみたことあるな、と思ったら芥川の「地獄変」がそうだったか。 美術品を鑑賞していて眼を放せなくなる作品が時々ありますが、そういう作品の気迫に呑まれそうになってしまうときこういう作品をテクニック以外の部分で制作された作品、とでもいうのかな、と思う。 感動するかはどうかはまた別にして、好みじゃなくても、善し悪しを語るわけでもなく、足が止まる、釘付けになる、そんな作品、たまにありますね。 お知らせ 最近就寝が早いです、年かな^^ でもなんとなく茶室でとぐろを巻いているときがあります。 22:00〜0:00までくらいの時間帯、割りといます。 気が向いた方、寝る前の一時、一緒におしゃべりしましょう^^ |