拾遺


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...... 2008年09月12日 の日記 ......
■ 読書   [ NO. 2008091201-1 ]

「半落ち」 横山秀夫 講談社

 

映画で評判になりましたが未見。

主演の寺尾 聰がお父さんの宇野重吉に似てきたなあ、と映画のスチールを見て思った。

 

数年前に一人息子をなくしたW県の49歳の温厚篤実でしられる警察学校の教官でもある梶警部がアルツハイマーの妻の首を絞めて殺し、自首したが、くびり殺して自首するまでに二日間の空白があった。

目撃証言によると、梶は東京に出て歌舞伎町をさまよっていたという。

彼は何をしていたのか。

警察は対面をおもんぱかって二日間の間は慙愧の念に囚われ県内を転々としていた、と嘘の供述をでっちあげて検察に送るが、検察は捏造を容易く見抜き、警察内部の背後関係の暴露にかかる。

一度は自殺しようとして思いとどまり自首した梶元警部を生かしめている理由は何なのか。

 

検事、警察、家族、裁判官、新聞記者、それぞれの思いが交錯する中、ひたすら沈黙を守る梶。

 

そして真実が明らかにされる・・・・・

 

というストーリー

 

オチがやや弱かった気もするが最後まで読ませる。

一つの出来事を語るとき、夫々の思惑で事実が歪むほどの視点、というものがよく描写されていて時々悪寒を覚えるほどだった。

 

真実は夫々の心の内にあるが、事実はたった一つだけだと私は思っている。

 

事実と真実をすり合わせようとするのは案外大変だし、苦労も多し、結局徒労に終わる時もある。

 

それでもやはり真実と事実をすりあわせて事の次第を明らかにしたいか、といわれれば

 

したいですね。

 

とにかく自分なりに納得したいから。

切り捨てて生きてはいけるけれど、どこかで納得するまで追及しないと人生のどこかでまた同じ問題に直面する。

 

次は自分が梶の立場だったとしたらその時は切り捨てて忘れて生きてはゆかれないんだし。

 

 

 

 


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