「百万の手」 畠中恵著 創元推理文庫 「しゃばげ!」がベストセラーになった著者の長編ミステリ。 悪友Eのオススメ本。 「しゃばげ!」よりも面白い、といわれ読む。 (Eに言わせると「しゃばげ!」もおもしろいが一巻目を読めばもう十分、あとは若干マンネリが鼻につく、だそうだ そうなのか?) 母子家庭の中学生音村夏貴はある日、親友の正哉を一家丸ごと失う。 原因は家屋の火災。 形見に残された正哉の携帯電話。 その携帯電話からコール音が鳴り響く。 発信者は正哉。 目を耳を疑う夏貴に、携帯電話の向こうから正哉がいう。 自分たち一家は放火で殺害された、犯人を突き止めてくれ。 夏貴は調査を開始する・・・・・そして殺人事件に巻き込まれる というなかなかファンタジックホラー調のそそる書き出しだったんですが。 夏貴の母の母子相姦まがいの盲愛、母が連れてくるホストまがいの婚約者、正哉の妹かもしれない少女、夏貴の過呼吸発作、とちりばめられたモチーフがあまりきれいに本筋に繋がっていかないので肩透かしを食らった。 ここからネタバレあり↓ 夏貴が殺害されそうになった理由は夏貴が夏貴の父の、ほぼ完璧なクローン体だがクローン体から未知の遺伝病がこれから作られるかもしれない夏貴の子供から遺伝病が伝播されるのをおそれた夏貴のクローン生成した不妊治療で有名な地元病院長だった、というのがまた肩透かし。 別に殺さんでも、と。 地元病院だし、夏貴の過換気の発作を利用して一服もって腹痛でも起こさせて“盲腸です”とかなんとかいってパイプカットでもしていまえば万事解決かと。 (本人が了承しない避妊手術は非人道的かもしれないが殺すほうがよっぽど非人道的かと) 入れたいモチーフを詰め込みすぎて内容が散漫になってしまった感あり。 この作者が好きな方にはオススメ。 |