読書感想 「緊急地震速報」 渡辺実 角川SSC新書 地震予知情報ではない、と著者が何度も断りを入れているがその差を知るには実例がまだ乏しい「緊急地震速報」 だが、これはかなりの確率で巨大災害がくる、という警報なので地震大国ニッポンの国民として知っておくべき情報。 本書では緊急地震速報の啓蒙にあたるとともに(速報受信端末の普及の問題もありはかばかしく進まないらしい。それなら地デジ化なんかしなきゃいいのにと思うんだが) 本書ではそのほかに、いざ地震災害に巻き込まれたらそのときの「ワンアクション」でなにができるか たとえばデパートで巻き込まれたらわれっる危険のあるガラスのショーケースから離れろ、地下街は堅牢なつくりなので意外と大丈夫、家で巻き込まれたらガスの火なんか放っておいてテーブルの下に逃げろ、緊急消化装置が働くからガスレンジを気にするようよりガスの火による火傷が怖い、トイレや風呂に入っていたら一旦その場から動くな、四方を壁に囲まれている場所なので安全性がかなり高い。万が一人が沢山いる場所で巻き込まれたらそのばで自身の身の安全を確保できたら他者の救助をして本格的な救助が来るのを待ったほうが実は無難かつ安全。 猫を飼っていなくても猫のトイレ砂を常備してトイレが使えなくなったときのために備えろ、猫の砂は燃えるゴミとして処理できるので便利、遠方の家族と連絡をとる時は携帯のメールを活用しろ会話よりメールの方が通信が届きやすい。 などなど とこと細かく述べ実際的な情報満載の本書の著者は阪神大震災の被害者であられるそうだ。 実用的な知識満載でよい本なのだが、この手の知識は毛虱の駆除の方法とおなじで心得ていても使う立場に陥らないで済むことを切に願う。 「Classical Fantasy Within 第五話アル・ナジャイヴ戦記 ヒュッレム姫の救出」 島田荘司著 挿絵:士郎正宗 機転の利く踊り娘サミラの随行、翼竜との死闘、塔の中の姫君の救出、伝説の聖槍の奪還、とまあローマンチックなエピソードを主人公ショーンくんがいやいやこなしているのがどうも笑える。 救出する姫君が三十過ぎだとかいうより、足手まとい(女)×2、とかいうのがイヤなんだ、ということがしみじみ伝わってくる。 ごもっとも、というか。 そろそろ話にマキを入れてください、島田先生。 「裁判官の爆笑お言葉集」 長嶺超輝(ながみね まさき) 幻冬社新書 裁判官が主文と判決理由を言い渡したあとの訓戒(説諭というらしい)の名文句、迷文句を集めた本。 飲酒運転とその事故の量刑がここ数年で変わった。 自動車は人を殺せる凶器でもあるのだから安全に取り扱い出来ない状態で起こした事故が重いのは当たり前だとは思うのだが(今までが軽すぎた)、特定の犯罪の厳罰化は刑罰体型のバランスを崩す、とも言う本書。 法のための人間なのか、人間のための法なのか 再考したら答えはおのずと出るような社会であって欲しい。 |