
読書感想 「スポーツ・ノンフィクション選 熱狂のアルカディア」藤島大著 文芸春秋 サッカーとラグビーの往年の名選手のインタビューを中心にしたチーム事情、ファン、などスポーツの周辺を語るルポルタージュ。 釜本邦茂と元・マンチェスター・ユナイテッドの「五人目のビートルズ」と讃えられた名手、ジョージ・ベストが期せずして現在の「管理サッカー」の有り様に苦言を呈し、片時もボールを放すな、いつも脚はボールとともにあるべし、といういわば「大空翼式“ボールは友達”」訓練法を推奨しているのが面白い。 嘘からでたまこと、ではないが現実が空想を模倣する、ということは実際にあるのですね。 時に冷徹な、時にスポーツファンの熱いまなざしの語り口の快い、いいノンフィクションでした。 どんなジャンルでもそうなんですが、自分の知らないことを熱く語ってる人を見てしまうと、自分にもきっとこんなふうに熱く語れることがあるんだよ、とおもいつつ、こんなに、こんなに(!)自分が知らない楽しいことが世の中には沢山あるんだよ!と、全世界においでおいでされているようなわくわく、そして、今まで「それ」を知らなかった自分の迂闊さ未熟さに息が詰まるような興奮を覚えます。 |