郊外に新設された新品の火葬場に行って来ました。 黒エナメルの七センチヒールで 敷き詰められたぽってりした厚さの上等そうなカーペットを踏みつけて 早速探検にかかりました。 「ずんたっか ずんたっか ずんたっか ぼーん♪」 新品だけあって広いです。 清潔です。 二階のテラスはテラス出入り口に「冬季厳禁」の張り紙が。 さっそく強引に開けようとしましたが開きません。 「冬かよっ!」 後ほど兄に聞くと兄も同様のことをしたようです。 血は争えないものです。 更に探検。 フロアのうんと端っこに 隠れるように オ○ロン製の マッサージ椅子と血圧計発見。 実はマッサージ椅子は初めてです。どっかりと椅子の中に納まり リモコンの全機能を片っ端から試してみるうちに館内放送が。 お骨の順番が来たようです。 まったり するのは一旦中止。 生きるものは生きるものの使命を果たしに行かねばなりません。 マッサージ椅子と血圧計。 なんか嬉しかったですよ。 ほぐれてキモチよかった それだけじゃなくて。 「ここは死者のために集まった 生きるものが生きる為に集まる場所」 と この二つの機械が言ってくれている様でねえ。 上を向けば青空。 教師が答案用紙ににつけるような大きな楕円を とんびが空に描いていました。 葬式終了。 とんびも葬列のみんなも 鈍い色の裾をひるがえして さあ いこう。 「了(おわ)んぬ と 春の蒼さに 鳶一輪」 猫狗
死者にやすらぎを 生きるものに生きる糧を それぞれに せつにせつに祈ります。
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