読書 「5000年前の男 解明された凍結ミイラの謎」 コンラート・シュピンドラー著 畔上司訳 文芸春秋 1991年イタリア〜オーストリアの国境地帯のエッツ渓谷、アルプスの氷河の中から男性の遺体が発見された。 余りに保存状態のよいその遺体はせいぜい十年前の遭難者だろう、と思われていたが、所持品、科学測定から、なんと5000年前の男の遺体だということがわかった。その経緯を追ったドキュメンタリー。 入念な科学測定から、年齢、性別はおろか職業、遭難した経緯、時期、までプロファイリングできてしまうという。 科学と人の想像力って凄い。 遺体は氷河の中から発見されたが、凍結した氷河の中から回収するのが極めて困難だったためと、両国間での所有権でもめたということもあり、エッツ渓谷の山小屋の中でオーストリア、イタリアの両国境警備隊員がお互いが抜け駆け・奪取しないよう監視しあっていたという。 曰く 〜両国の国境警備隊員は、山小屋のなか、両壁の向かい合い、口を利かなかった。言葉が通じなかったのではない。口を利かなかったのだ。 むかしっから両国の国民感情が悪かったようですが。 そして、所有権以上に揉めた命名。 初孫の命名の如く揉め、けっきょく呼びやすく、発見された場所も覚えていられる 「エッツィ」 に決定。 考古学上、遺体にニックネームがついたのはエチオピアの「ルーシー」以来二人目、だそうです。 いまではすっかりアイドル扱いのエッツィくん。ご当地ではキーホルダーや携帯ストラップになってマスコットになっているそうです。 科学調査は、技術の進歩につれて、更に進むため、のちの新たな発見のための研究・調査は進められているそうです。 楽しみですね。 |