
読書感想 「植物図鑑」 有川 浩 角川書店 二十代後半、フルタイムで働く現在彼氏ナシのさやかは、ある夜ゆきだおれていたイケメンの男:イツキを拾う。 「しつけは行き届いています。噛みません」 翌朝、ありあわせの材料でイツキが作ってくれた朝ごはんに胃袋をわしづかみにされたさやかは、イツキに家事万端してもらうかわりに同居を申し込む。 ボーイ・ミーツ・ガールの物語恋愛物語の始まり始まり。 そして。 というお話。 相変わらずの語り口ですんなり読ませる。 朝に作ってもらった飯に飯が美味いをきっかけに、一人暮らしの淋しさ、フルタイムで働きながら金品では労われることのない無意識のストレスを再認識するシーン、山菜、野草に詳しく何故か本名を名乗りたがらないイツキのちょっと風変わりな山菜クッキングを通じてさやかとイツキの仲良くなっていく過程が上手い。 オンナが癒される小説なんだろうなあ、これ。 イツキは欲しくないけどイツキくらい家事してくれる同居人って、欲しかったなあ、一人暮らしのとき。 物語の中で、仲良くなって、喧嘩して、また仲良くなって、そして突然の別れ、そしてハッピーエンディングがあっていいことはいいんですが。 イツキを代表する「男」は物語の中で労われたり癒されなくていいもんかいな、とふと思い。 女視点で描かれているためかそういう部分が鼻につかないでもない。 |