拾遺


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...... 2008年06月28日 の日記 ......
■ たとえ話   [ NO. 2008062801-1 ]

 

さるところに つくり話の大好きな男がおりました。

 

男はとても作り話が上手で、みんなみんな男のつくり話を聞きたがりました。

 

男は楽しいつくり話を作り続けました

 

それはみんな喜んでくれるので、男はさらにつくり話を作り続けました。

 

悲しいお話、きれいなお話、楽しいお話

 

男のつくり話は自由自在です。

 

男は自分だけでなく沢山の人の手を借りて、沢山のおはなしを作り続けます

 

そして何年もお話を作り続けて、男はふと思いました

 

「それで これはいったい なんなんだろう」

 

男はお話作りがあまりに楽しくて 何かを見失っていたような心持に襲われたのでしょう。

 

まるでもう一人の自分が 自分を冷たい眼で眺めている

 

そんな気にさせられたのかもしれません。

 

男は夏休みのような時を一時過ごし、これを最後に お話の作り方を変える事にしました。

 

なんと

 

おはなしは おはなしの形をとった説教になったのです。

 

ですが どうでしょう。

 

男のおはなし上手にあいまって、説教を上乗せされたおはなしは、金を払ってまでこの説教を聴きたい

 

という聴衆にみちみちるのでした。

 

そして男は説教込みのおはなしを長い事続けてきました。

 

男のおはなしは説教するごとに大受けで、世の母親は子供の手を引いてまで男の説教を聴きにくる有様です。

 

そしてまた、男はもう一人の自分が自分を見つめていることに気付きました。

 

説教しても世界は変わらない もう説教はやめよう

 

男は説教とおはなしのを止めてしまおう、と決意したのです。

 

ところがどうでしょう

 

いつのまにか大きくなった男の息子が男の衣鉢を継ぐといいだしたのです。

 

しかし、息子のお話は散々なものでした。

 

所詮シロウトに毛が生えたような息子にはお話も説教も手に余るものだったのかもしれません。

 

ここで男のお話つくりの気がむくむくとうごめき出しました。

 

「やっぱりおれがやりたい」

 

とでも思ったのかもしれません。

 

これをして性というものなのでしょう。

 

男が出張ることをだれも止められはしませんでした。

 

やれやれ

 

そして おはなしはもうちょっとだけ 続くのです

 

 

 

 

 

私は「紅の豚」が一番好きです

「ポニョ」はどーなるんですかね。


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